水辺のごみ見っけ2021調査結果、報告パンフレット

2021年の全国水辺のごみ調査『水辺のごみ見っけ!』は、6年目の実施となりました。
コロナウィルス感染症対策によって大人数での活動は減少していますが、個人で頻繁に活動される方も増え、調査件数が増えています。また調査地域も全国的に広がってきています。
ごみを調査することにより、水辺のごみへ目を向け、水辺の環境への関心を高めました。


◎調査結果概要

■ 参加延べ人数
 4,338人 [前年:2,346人]
■ 調査件数
 701件(34都道府県で実施)※ [前年:22都道府県 398件]
 内訳:川610 /海岸48 /湖沼43件
 (その他、まち10件)
 ※同じ地点でも調査時期が異なる場合は複数件数としてカウント
■ 調査期間
 2021年4月~11月
■ 調査・回収された総数
 飲料ペットボトル 27,843本 [前年:8,382]

 レジ袋       6,076枚 [前年:7,045]

 カップ型飲料容器  2,331個 [前年:1,127]
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◎レジ袋が減少!
2021は調査件数の増加傾向に比べ、レジ袋は減少傾向が見られました。

◎調査地の広がり
過去最多の34都道府県内で調査されました。

水辺のごみ見っけ2021の結果[概要]
水辺のごみ見っけ2021の結果[概要]


水辺のごみ見っけ!2021の結果[概要][PDF:760KB]
 
 

◎調査結果報告パンフレット


『 水辺のごみ見っけ!2021の結果報告パンフレット』(A3判両面・二つ折り)[PDF:4.9MB]
『 水辺のごみ見っけ!2021の結果報告パンフレット』(A4判・4ページ)[PDF:1.6MB]
 (A4判はA3判を分割したものです。ご都合に合わせどちらでもご利用ください)



◎参加者のコメント(一部抜粋)
■■■なぜ、ここにごみがあると考えられますか■■■
[流れてきた、風]
・上流の地域で捨てられた。上流からの漂着(那珂川、鬼怒川、多摩川、空堀川、水門川、野洲川、木津川、赤川、鴨川、近木川、芥川、淀川、大川、四万十川)
・周辺、市街地から風で飛んで来た(十勝川水系メン川、富士川、シャックリ川、浅川、東川、山科川、朝倉川)
・道路脇や駐車場でポイ捨てされたものが風雨で流されてきた(杉原川)
[増水]
・大雨、増水した際に漂着・蓄積される(多摩川、都田川、保津川、豊川、桂川)
・護岸工事で使用したものが増水で流されてきた(杉原川)
・堰の横に出水時のごみが堆積(犬鳴川)

[流入河川]
・小水路からの流入(大堀川)
・排水樋管(街中)から投棄されたゴミが流出(多摩川)
[農業系]
・肥料袋など畑に放置されたものが風であおられ流されてきた(杉原川、鬼怒川)
・沿岸に市民農園が連なり、豪雨・強風・残余整理仮置き・焼却残余物等で排水路に飛散(家下川)

[不法投棄-ポイ捨て]
・利用者、散歩者のポイ捨て(鬼怒川、石田川、大堀川、多摩川、野川、富士川、朝倉川、他)
・家庭ごみの飛散・投棄(浅川)
・歩きタバコ、河川での飲酒など(太平川)

[不法投棄 -レジャー]
・釣りやレジャーに来ている人が捨てたと思われる。釣り人がたくさんいた(那珂川、多摩川、遠賀川、笹尾川、平湖、柳平湖、弁天池、石川)
・川あそび、BBQ場での放置、上流BBQ場からの漂着(牧田川、保津川、琵琶湖、都幾川、天神川)
・レクリエーション、お花見(浅川、芥川)
見受けられる。(琵琶湖)
[不法投棄 -道路・車]
・堤防沿いに車から捨てられたごみ(馬込川)
・堰堤上は車が通るため車上からの投棄(遠賀川)

[地域環境 -周辺の店や公園や住宅地]
・近所にコンビニがあり、飲食後のごみが捨てられている(荒川水系鴨川、京都鴨川、第二寝屋川、伊佐々川、葉山川、他)
・近くに店がある-マクドナルドのごみが目立った(小畑川)
・川沿いにレストランや店舗が多い。駐車場があり人が集まる(遠賀川)
・近くに公園がある(淀川水系大川、金辺川、犬鳴川)
・河川敷上が道路である(遠賀川)
・駅前であること(谷田川)、駅に近く人通り多い(大和川)
・住宅街にある水路のような川でポイ捨てしやすい(三光川、西汐入川)
・周辺に家があるから(恩智川)
[地域 -人の行動から]
・道路からは見えにくいため、人目につかずごみを捨てることができてしまう環境のため(十勝川)
・周囲が公園で利用者が多いが隠れた場所があり、意図的な投棄あり(大川)
・川付近でランチしている人のごみが風で飛ばされた(鴨川)
・大学生が飲み会をしているから(鴨川)、屋外での酒盛りの空き缶そのまま(国場川)
・橋などからの不法投棄ll>(空堀川、木津川、寝屋川)
・通勤、通学途中の投棄(浅川)・踏切待ちのポイ捨て(年谷川)
・2リットルのペットボトル多く、家庭から持ち出されたと思われる(飯尾川)
・近くに管理者がおらず捨てやすい(筑後川)

[地形的に考える]
・川の流速の関係でゴミがたまる(元荒川)
・水位低下に伴う水草群落の捕捉(水門川)
・ヨシによる補足(豊川、逢妻男川)
・市街地を流れる川の合流地となるため大量(馬込川)
・河口が広がり溜まりやすい地形(淀川)
・橋、親水階段が近くにある(空堀川)
・河川敷が道路からアクセスしやすい(木津川)
・川の歩道がとても細く人の通りも少ないので捨てられやすい(第二寝屋川)

[人の意識]
・家庭ごみが草の中に捨てられている。昔からゴミ捨て場としている人も多いと思われる(馬込川)
・遊びに来た人の意識の問題(淀川) 

 
■■■ごみを減らすためにできること等、気づいたこと■■■
[持ち帰り、一人ひとりの行動]
・一人ひとりが捨てないよう心がける、意識する(太平川、鴨川、東檜尾川、大和川)
・きちんと持ち帰り、違法投棄をやめさせる(都幾川)
[回収・早めの回収]
・ゴミを見つけたらできるだけ早く拾うこと。捨てる人より拾う人が多くなるようにすること(空堀川)
[清掃活動]
・定期的な清掃活動(小畑川)・市民参加の清掃活動(矢作川)
・ごみを拾う活動を増やす(第二寝屋川)
[ごみ箱設置]
・ごみを捨てようと思う人の意識の改善を。ごみ箱を設置すると変わるのではないか(木津川)
・ごみ箱を増やすこと(大和川、琵琶湖)
・自販機横にごみ箱設置(秋篠川)
・喫煙所を増やす(鴨川)
[ごみを捨てにくい環境づくり-監視体制]
・ごみを捨てにくい環境づくり。監視体制の強化が必要(十勝川)

[広報、看板]
・禁止事項、注意事項などの看板(野川)
・ゴミを持ち帰ることを啓発する看板を立てる(牧田川)
・正直に「ポイ捨て禁止」だけを訴えるだけの看板ではなくならない気がするので、「防犯カメラ作動中」や「警察に通報します」くらいの強いメッセージが必要であると思った(大和川)
・ベンチの近くに「ごみはここに置かず、お持ち帰りください」と大きく注意書きを立てればどうだろうか(不忍池)

[総量削減、使用削減]
・消費者も多少の負担をし、リユースできる容器などで買い求める文化に。元よりごみを出さない(ごみになるものをもらわない)ことの大切さを感じました(杉原川)
・マイボトル、マイバック、量り売り推進。プラスチック製品使用を減らす、なくすこと(花見川)
・個々の意識と共に、プラスチックごみに関しては削減していく努力をメーカー・行政・個人がしていく(琵琶湖)

[モラル向上、意識向上]
・捨てないマナーアップ(淀川)
・府民全体でゴミの事を意識することによって変わって行くはず(淀川)
・各人の自覚(黒瀬川)
・時間を掛けてマナーを学んでいただく事しか無いのでは無いでしょうか(琵琶湖)

[回収協力・連携]
・河川管理者、漁協の呼びかけと関係者への回収協力(矢作川)
・コンビニ・釣り具店舗の呼びかけと回収協力(海陽町の海岸、矢作川)
・流域圏で上下流の市町村・市民・学校・企業などが連携し、啓発活動を推進(朝倉川、豊川、東幡豆港)
[教育・啓発]
・ポイ捨てを減らすために環境教育に力を入れる。自動車学校での教育(馬込川)
・ごみを分別して出すことの啓発を徹底。飲料用容器は、まず買わないライフスタイルの推奨(木津川)
・不法投棄の現実を市民に伝え、捨てる人への啓発に(球磨川河口海岸)

[器具・しくみ]
・河端・橋上の簡易な一般ゴミ置場カラス食害等の対策として、市のゴミステーションの整備(水門川)
・デポジット制度の導入(保津川)
・罰金制度をつくる(木津川)
・コンビニ等でレジ袋の配布をやめる(京都鴨川)
・肉、魚などの購入の際、容器持参を許可して欲しい(花見川)
 
[その他]
・ごみ箱から、中身があふれない工夫が欲しい。例えば「ごみ箱がいっぱいの場合は、無理に押し込まずお持ち帰りください」「あふれそうな場合は公園事務所にお持ちください」などと目立つよう掲示するだけでも、少しは改善されるのではないか(不忍池)
・農業系のゴミは市の収集対象外になっており、農協が年に一回収集しているが、結局その日まで畑に放置される傾向にある。収集頻度と機会を上げる必要がある(後川)

 
■■■ その他、気づいたこと等 ■■■
[少なかった、減っている]
・今回コロナのせいか、人もごみも少ない(芹沢川)
・近くにごみ箱が設置されており、大変きれい(賀茂川)
・昨年とのちがいはスーパーなどのレジ袋が少なくなっていた(飯尾川)
・年々ごみの総量は減少しており、特に大型のごみ(タイヤ、金属の部品類)や飲料の缶はほとんど見かけなくなりました。相対的にプラスチックごみが主になっています(多摩川)
・ゴミ拾い散歩を始めてから、常習的に捨てられている場所が減りました。お声がけ下さる方もいますので、ゴミ拾いそのもの以上に、巡回することに効果があるように思います。(浅川)
・ごみが少なくなっている(芥川)

[レジ袋]
・前回(2年前)は、同じ場所でレジ袋が15枚確認されたが、今回はなし。レジ袋有料化の効果ではないかと思う(荒川水系鴨川)
・レジ袋が減ったのではないか。有料化に因るか(恩智川)
・意外とペットボトルが少なかったがレジ袋がたくさん落ちていた。使用をより厳しく取り締まることが必要ではないか(鴨川)

[気づいたこと、その他]
・スタバができてからスタバのプラカップが増えた(保津川)
・釣り人のマナーが良くなったが少しはある(琵琶湖)
・コンビニ袋は切れたものがほとんどで数としてはカウントできなかったが、枝に巻き付いたり目立った(杉原川)
・今回は劣化したペットボトルが多かったので、雨で流入河川に滞積していたものが流出したであろう(諏訪湖)
・台風の影響もあってとても多かった(那珂川)
・とても多すぎて1割りも拾えなかった(那珂川)
・河原よりも土手でBBQ多数。休日後に飛散され河原や水辺に降りてくる可能性あり(鬼怒川)
・地域によっては貧困問題や、衣食住の問題とかかわることがあるかもしれない。単に環境問題としてとらえるだけでは不十分で、暮らしの根底から対処していかないといけない場合があるのかもしれないと感じた(不忍池)

・・・〇時節柄、マスクが増えていること、レジ袋が減っていることが複数報告されました。
  〇昨年と比べて減っているといったコメントもこれまで以上に多くみられました。

このように、調査をすることで、ごみばかりでなく周囲の環境にも目がいき、何でごみがあるのか?が考えられました。
 

 
~~~2021年調査実施団体・個人(掲載希望しない団体・個人を除く)~~~ ☆☆ありがとうございました☆☆
[北海道・東北地方]
NPO法人 十勝多自然ネット、西江建設株式会社、イオン秋田中央チアーズクラブ、美しい山形・最上川フォーラム☆、NPO法人パートナーシップオフィス

[関東地方]
NPO法人新田環境みらいの会、いきがい松山29、埼玉県山岳スポーツクライミング協会自然保護委員会、新河岸川水系水環境連絡会☆、東川を愛する会、ホッチプロジェクト、ここから☆ビーチクリーン隊、大堀川の水辺をきれいにする会、NPO法人空堀川に清流を取り戻す会、ふるさと清掃運動会事務局、株式会社日水コン、空堀川を考える会、日本山岳会東京多摩支部自然保護委員会、イオンスタイル座間チアーズクラブ、越後新川まちおこしの会、富士川ファンクラブ六郷地区、みずとみどり研究会、齋藤悠一郎、福田隆行、大前日出男、澤田恵枝、高橋隆昌、他

[北陸・中部地方]
岡谷こどもエコクラブ、岡谷市環境課、下諏訪町諏訪湖浄化推進連絡協議会、浜松の海を守る会、矢作川環境技術研究会、愛知・川の会、豊川リバーウォーク委員会、みなと塾、NPO法人四日市ウミガメ保存会、野田賢司、山田優子、他

[近畿地方]
TANAKAMIこども環境クラブ、釣り人による清掃活動、なかす野洲川たんけん隊、人と自然を守る会、淡海を守る釣り人の会、NPO法人プロジェクト保津川、アカデミック・スキルグループ3 、木津川市こどもエコクラブサポーターの会、木津川を美しくする会木津川市支部、ボーイスカウト京都91団、堺市立金岡南中学校理科部「いきものがかり」、寝屋川・恩智川流域環境フォーラム、高槻市立第六中学校・自然観察同好会、天神祭ごみゼロ大作戦実行委員会、門真エコネットワーク連絡会、北播磨ビジョン委員会 環境分科会、日本武道玉谷道場スポーツ少年団、西宮友の会夙川方面、兼田将暉、山本泰靖、他

[中国・四国地方]
釣り人みんなで海を守ろう 釣りのついでにごみ回収、パナソニック松愛会西中国支部、あわっ子!エコ!クラブ、NPO法人アーキペラゴ、公益財団法人四万十川財団

[九州・沖縄地方]
飯塚川づきあい交流会、遠賀川いかだフェスタ実行委員会、嘉穂水辺の楽校周辺の環境を守る会、金辺川を守る会、サクラの会、小竹に住みたいまちづくりの会、笹尾川水辺の楽校運営協議会、田川ふるさと川づくりの会、中島自然再生協議会、原田自治犬鳴会、響みどりの会、NPO法人おきなわ環境クラブ、他
(敬称略/順不同/その他個人多数)

※☆印は、関連団体でもたくさん調査いただいています。
※身近な水環境の全国一斉調査と共にたくさん報告をいただきました。

本調査は、公益財団法人河川財団による河川基金の助成を受けて実施しました。