<<報告>>10/27 佐久島ごみ学習会

 2020年10月27日、矢作川流域圏懇談会海部会ワーキングが矢作川河口の三河湾・佐久島にて開催されました。その中のごみ学習会として、現在開発、検討しているツールなどを活用し、この問題を流域圏内外に発信・浸透させていくための方策、可能性、課題などを話し合い、その後、佐久島白浜海岸において「ごみビンゴ」をしながらの海岸清掃を行いました。

 同懇談会は2010年から始まった取組みで、流域圏での様々な問題に関してあらゆる人たちが参加し、解決に向けての糸口を探ろうとするもので、海以外にも山、川でも活動を展開し既に200回以上開催されています。その中で 「ごみ問題」 は、山・川・海共通の重要な課題と位置付けており、今までも佐久島や沿岸部での海岸漂着ごみ調査や清掃活動に参加するなど展開しています。

   
■ごみ学習会
 参加者は、国交省豊橋河川事務所、海の研究者の他、漁業者、一般市民、地元自治体の方などあわせて20名ほどが参加しました。まず川ごみネットワーク理事の近藤から、今年度川ごみ削減啓発ツールとして検討しているパネル(案)と2019年度の全国「水辺のごみ見っけ!」 報告を紹介し、ここでは漁業者も含め海(島)でのごみ問題について話し合いました。
 

◎地元・西尾市佐久島振興課の方が、「川ごみビンゴ」カードを参考に、佐久島漂着ゴミビンゴ」を作成したことを説明。漁具などを追加。「ここではスナメリの死骸なども漂着してくる」と、地域オリジナル版に発展。

 
==ごみ学習会での意見==
● 海岸清掃で子どもたちにごみを拾わせるのは悲しい、発生源対策をしなくては
● 漂着ゴミだけでなく、海底に沈んだごみがある。漁をすると網に入って来るが処分する予算がない
● 漁具の廃棄の話は昔からある。外湾の表浜には海外(アジア)からのものと思われるものが漂着する
● 海岸の護岸が整備されるとゴミが打ちあがるところがない。砂浜がるところに集まってくる
● 大阪湾だと全域がコンクリート壁。だからゴミ問題が話題にならない。(大阪大学教授)
● 打ちあがらないだけでゴミが無くなるわけではない。どこかに行くわけですよね。目に見えないところに。
● 碧南市の海岸も同様。護岸の前にテトラポッドが多いのですが、そこで凄いゴミの量を抱え込んでいる。あのゴミの回収は行政しかできないが非常に手間がかかる。質が悪い。マイクロプラスチックの元にもなる(碧南市職員)
● ゴミ問題は人間がいる以上なくならない。ただ、そこにいる人が関心を持つか持たないか。今自販機のところは、大体ゴミが山になって溢れて道路へ舞っている。意識が大事だ。(漁協組合長)

■ごみ拾い
 白浜海岸では、一時間ほど清掃活動を行った。多くの海岸漂着ゴミが流れ着く伊勢湾の答志島(三重県鳥羽市)と比べるとそれほどゴミは多くないが、ビンゴをしながらゴミ拾いをすることで 「どのようなゴミが流れ着くのか」 に目が向くことが分かった。原因を考えるうえでは重要なことなのだろう。随分と想像力が働くようです。
 

※この日の活動の一部は、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金企業協働プロジェクト(LOVE BLUE助成)を受け実施しました。