班での話し合いで意見出し(墨田区立二葉小学校5年生)

 2022年10月20日(木)、墨田区立二葉小学校で出前授業を行いました。題名は、「川ごみ、海ごみから私たちの生活を考える」で、対象は、5年生88人です。
 
 
 
■墨田川のごみ
 学校のすぐ近くには隅田川が流れています。普段墨田川に行くことはあるかと質問すると半数くらいの児童が手を挙げてくれました。
墨田川では、東京都が船を使って毎日清掃しているため、ごみはないように見えますが、観光船の船着き場付近には食品の容器類が浮いています。
  
 
 
 
■川のごみが海に流れ出て動物を苦しめている
 では、川のごみはどこからやって来るのでしょうか? このようなごみは私達の生活から出たものなのです。街中にポイ捨てされたものの他に、分別が不十分なため回収されずに置き去りにされたごみもあります。置き去りにされたごみの袋がカラスや猫に破られると、中身が散乱します。こういったごみが、風に飛ばされたり、雨に流されたりして水路に入り、川に流れ込むのです。
  

 川のごみはさらに海に流れ出て、海流と風によって世界の海を巡り、海に棲む動物達を苦しめます。クジラのおなかの中から大量のプラスチック袋が見つかった写真、たばこを食べてしまった魚の写真には、子ども達も衝撃を受けたようです。
 
 
■魚と同じ重さのプラスチックはどれだけ?
 現在と同じようにプラスチックごみが海に流入し続けると、2050年には世界中の海に棲む魚と、海の中のプラスチックの重さが同じになると推定されています。このことを実感するために、180gのアジと同じ重さのプラスチックごみはどれくらいかを当てる体験をしてもらいました。魚と同じ重さのプラスチックごみはかなりの量になるものだと感じたようです。
 
 
 
 
■ごみを減らすためにできること
 私達が生活していてどんなごみが多く出るのか、そしてごみを減らすために何ができるかを数人ずつの班に分かれて話し合ってもらいました。


 子ども達の意見は以下の通りです。
 
(どんなごみが多いか?)
●プラスチック。プラスチックの技術が進んできたので、色々なものに使われている。
●ペットボトル
●たばこのすいがら。まちの中でポイ捨てしている人を見た。
●スーパーの発泡スチロール容器

 
(ごみを減らすために何ができるか?)
●お弁当のプラスチックのスプーンやフォークはいらないと断わる
●プラスチック容器に入った飲料を買うのではなく、水筒を持ち歩く
●リデュース、リユース、リサイクルを実行
●エコバッグを使う
 

■最後に
 45分という限られた時間でしたが、今回の出前授業を通して、私達の生活から出るごみが川を通じて海に流れ出し、世界の海は大変なことになっているということを知ってもらえたと思います。今回の授業をきっかけに、多くの子ども達がごみに関心を持ち、ごみを減らすために何ができるかを考え、実行してくれたら嬉しく思います。
 
※この日の活動は、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金企業協働プロジェクト(LOVE BLUE助成)を受け実施しました。