川学習はじめのごみ拾い

 2022年5月17日(火)国立市立国立第八小学校4年生で、川ごみ探検の出前授業を行いました。

 国立第八小学校の4年生は今年の総合学習で市内の川について学んでいくことにしています。まずそのキックオフとして、市内を流れる多摩川を見て感じようということで、多摩川に向かいました。小学校から多摩川まで歩いて30分ほどかかりますが、みなさんは頑張って歩いて多摩川まで行き、川やその周囲の状況を見て、ごみ拾いを行いました。
  
■湧水を知る
 最初に、多摩川に向かう途中で「ママ下湧水」を見学。この辺りは大昔の多摩川の流れが作った河岸段丘による崖線が続いていて、その崖の下の湧水が見られる「ママ下湧水」で水に触れました。
 この水はどこから来ているのか?水の利用などについて、国立市などで街づくりや環境活動を行っている五島宏さんからお話を伺いました。

 

 
■多摩川でごみ拾い
 まずは中央高速道路の橋脚下付近でごみ拾い。一見キレイで、ごみは目立つほど多くなかったのでしたが、よく見ると草の下からポリ袋の破片やタバコなどを見つけグループごとに丁寧に拾っていきました。サッカーグランドの周囲でも良く見るとごみが見つかりました。
 

 
 次に、場所を数百m下流側に移動し、そこでもごみ拾い。この辺りは、釣り人もいるところで、お弁当容器や飲料容器なども見つかり、奥に挟まったごみも丁寧に拾い出しました。帰る頃には、どのグループも袋いっぱいにごみが貯まっていました。
 

 
■ごみ分別
 その後、学校に戻り、空教室を利用してごみの分類。プラスチック類と、燃やすごみ、燃やさないごみに分けていくと、やはり、プラスチック類のごみが多いことがわかりました。
川岸のごみは、汚れて、劣化し元が何だかわからないようなごみがいっぱいで分別するのも大変でした。
 



■川ごみ学習
 教室に戻り、どのようなごみが多かったのか、拾ったごみは、私たちの生活から出ているもの、容器や袋などの包装が多かったことに気づきました。そして、これらのごみが拾われなかったらどうなってしまうかを知り、ごみ拾いが大切であることを児童たちは学びました。
 
 河原でも数人から耳にしましたが、教室でも児童たちは、「ごみ拾って楽しい」と言って、環境をよくすることへの充実感を感じてくれた様子がとても嬉しかったです。
このクラスでは、これから川学習を続けていくとのことですので、さらに川を大切にする気持ちを育まれていくことを楽しみにしています。

 
■児童の感想(一部抜粋)
終了後に児童の感想などを担任の先生からお送りいただきましたのでその一部を紹介します。
この日の活動によって、これまであまり気にしていなかったごみにも目を向け、分別する、拾っていきたいなどごみを減らすことに前向きな気持ちが育まれたようです。

◎活動する前の気持ち
・川にごみがいっぱいあってきたないとか、あまり気にしていませんでした。
・「きたないな」「さわりたくないな」と思った。「他の人がやればいいでしょ」と自分の物じゃないからってさけてきました。
・「きったない、だれがすてたんだろう」と思っているだけで見て見ぬふりをしていた。

◎川ごみ探検でわかったこと
・川の近くなど人けのない所でもごみがすててあることが分かった。
・ごみの中にはマスクやカンといった日用品がすててあること。川から東京わん、太平洋、世界へと日本のごみが広がっていく事。
・ごみはわたしたちの身近にあり、海や川にすてるとめいわくなそんざいだということが分かりました。
・川にすてたごみがやがて海に行って他の人や動物にめいわくをかけて、そのめいわくをかけた魚を私たちが食べるので、ブーメランになっていると分かった。

◎自分が、このようにしたいと思ったこと
・ごみひろいかつどうをやっていきたい。そしてごみを分けてすてていきたいです。ごみが出たときに家に帰ってすてたい。
・ごみをポイすてしない。もし拾えるじょうきょうであれば拾う。ごみはごみ箱にすてることをてっていする。
・少しでもごみをへらすために、プラスチックやカンをあまり使わないようにする。ごみを見つけたら拾ってごみ箱に入れる。

※この日の活動は、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金企業協働プロジェクト(LOVE BLUE助成)を受け実施しました。