2019年 水辺のごみ見っけ!調査結果

2019年の『水辺のごみ見っけ!』は、4年目の実施となりました。
新たな調査団体、調査件数がさらに増え、多くの地域で、多くのみなさまに水辺のごみを調査いただきました(調査団体数、調査件数ともに、前年より増加)。
ごみを調査することにより、水辺のごみへ目を向け、水辺の環境への関心を高めました。


◎調査結果概要


■ 参加延べ人数
9,305人 [前年:11,487人],
■ 調査件数
468カ所(27都道府県で実施)※
[前年:23都道府県 409カ所]
内訳:川447 /海岸9 /湖沼12カ所
(その他、まち5カ所)
※同じ地点でも調査時期が異なる場合は複数件数としてカウント
■ 調査期間
2019年4月~11月
■ 調査・回収された総数
飲料ペットボトル 33,782本 [前年:44,506]

レジ袋      15,008枚 [前年:16,935]

カップ型飲料容器  2,087個 [前年:2,432]

◎川ごみの状況
調査地を、川/海岸/湖沼のそれぞれで集計すると、
全国の川沿いの447地点(のべ191.68km)
31,890本のペットボトル、12,636枚のレジ袋、1,644個のカップ型飲料容器を数えました。

⇒⇒⇒これより
河川約6mに1本のペットボトル
レジ袋は約15mに1枚、カップ型飲料容器は約120mに1個が散乱していることになります。

川岸を8分(約600m)歩いただけで、ペットボトル100本とレジ袋40枚が見つかる計算になります!




◎参加者のコメント(一部抜粋)

■■■なぜ、ここにごみがあると考えられますか■■■
[流れてきた、風]
・ほとんどのビニールがボロボロだったので、上流から流れてきたものがほとんどと思われる。(和泉川)
・町中から流れてきたごみが堆積しやすい、橋の上からの不法投棄。(雑水川)
・肥袋(2個)は風で飛ばされたと思う。コーヒー缶は1種類でほぼ同じ場所にある。(椿川)
・波板や塩ビパイプの破片などがあり、これらは、上流の川沿いの畑から落ちてきたものではないかと思われる。(山田川)
[増水]
・台風で水位上昇で河川の植物にひっかった。(綾瀬川、多摩川、保津川)
[ポイ捨て]
・通勤、通学途中のポイ捨てではないか。(笹目川)
・近所にコンビニがあり、その店の商品の包装紙やレジ袋が、飲食後に捨てられた(上流から流れてきたものではない)。(鴨川)
・ショッピングセンターに隣接しているのでポイ捨てが多い。(大川)
[道路]
・コンビニの弁当容器入りレジ袋なので、道路からのポイ捨てと思われる。(山田川)
・道路からのポイ捨て、本流との合流地点での巻き込み。(愛宕谷川)
[BBQ、釣りなどのレジャー関係]
・河川敷でBBQする人がいる。高架下でありタバコのすいがら多数。(多摩川、柳ケ瀬川)
・花火大会のときに屋台があるから。(思川)
・親水公園となっており、夜間に遊んだ形跡あり。(戸川)
[場所として]
・駅前であることと、川の上に3か所の橋脚がある。(谷田川)
・ごみ置き場が近くにあるから。(久利川)
[その他]
・雪解け直後GW初日に実施したところ、パソコンモニターや家電等、不法投棄されたと思われる大型ごみがありました。(十勝川)
・2,4,6,8月と、水質調査のたびにごみ拾いをしているが、台風などで大水がきた時、低水護岸にひっかかるようです。夏から秋にかけての洪水、その後の草が枯れて冬から春にかけて川ごみが目立ってきます。(釜無川)
・人の心が悪いから。(大和川)

 
■■■ごみを減らすためにできること等、気づいたこと■■■
[ごみを捨てにくい環境づくり]
・常にキレイにし、ごみを出しにくくする。(多摩川)
・ごみを捨てにくい環境づくり。利用する側としては、出入りの規制をされると困りますが、監視体制の強化は必要かも知れません。(十勝川)
・地域町内会の方々が草刈りなど整地されており、ごみ拾い活動もされており、ごみがなく、ごみを捨てる行為は自然になくなる環境となっていると感じました。(草生津川)
[広報、掲示の工夫]
・ごみ持ち帰るよう看板を設置する。(多摩川、南大島川)
[持ち帰り、一人ひとりの行動]
・気づいたらごみを拾うとよいと思う。(相模川)
・ちゃんと家にごみを持ち帰る。(中之口川)
・個人が分別をしっかりとして指定日にごみステーションに出す。(玉島川)
・ごみは一人ひとりが持ち帰るようにすると減らせると思います。(戸田川)
・圧倒的に細かなプラスチックごみが多い。住民一人一人が危機感を持つこと、発生抑制を図ることが大事。(諏訪湖)
・自分が出したごみは自分で責任をもって処理すること、見つけたごみは、拾って処理することなど各人の意識を変える。(東桧尾川)

[拾う人を増やす]
・ここで団体や家族、個人単位にかかわらず、まじめにごみ拾いをしている人たちもいることが分かるとごみを捨てる人がいなくなると思いました。(飯野川)
・街をきれいにする。上流下流の近隣市と連携して清掃活動を行う。(空堀川)
・思ったよりごみが少なかった。地域の清掃も行われており、地域住民の方の意識も高いようです。(西西郷川)
[総量削減、抜本的な改革]
・20年以上川原で観察会を続けていますが、昔は空き缶やビンが多かったです。空き缶の中には、ザリガニがすんでいました。川底のごみが多かったけど、今はプカプカ浮いて海にまで流れていってしまいます。プラスチック自体を削減すべきだと思います。カウントしていないごみ(ペットボトル、レジ袋、カップ型容器以外)のごみも多いので処理が大変でした。(釜無川)
・メーカーにごみ回収使用の負担の検討を考えてほしい。(綾瀬川)
・ペットボトルの代替品の使用。環境負荷の少ない製品の使用をお願いしたい。(綾瀬川)
・ボロボロになったビニールが圧倒的に多かった。意図的に捨てられたもの、風で飛んできて川にたどり着いたものなど様々だとうけれど、ビニール袋の使用(配布)を止めない限りは減らないのかも。(和泉川)
・ペットボトル、空き缶。上流の農地から流されてきたと思われる肥料袋(厚手のビニール袋)。レジ袋は禁止し、ペットボトルはデポジット制にして店に戻すとお金が戻るようにすると投げ捨てる人が減る。(売買川)
・最近読んだ本で、ペットボトルが安く作られるから容易に捨てられる。プラスチックに依存しない社会を取り戻さないと,プラスチックごみの削減、海への流出防止はできない。(小畔川)
[啓発・教育]
・一人ひとりの心がけ次第でマナー向上・小中学生に地域のごみ拾いをやらせる。(鶴生田川、城沼)
・ペットボトルが多く、釣り人のマナー向上もって帰ってもらう。基本的に脱プラへ移行。(琵琶湖)
・タバコのごみが特に多いように感じられた。しかしながら、想定よりも多くのごみは捨てられていなかった。川の利用者のマナーの良さが、他の環境団体、地域住民の定期的な環境保全活動が感じられた。私たちも犀川の環境を守る一員として、定期的に活動をしていきたい。(裾花川)

[その他、気づいたこと等]
・半年で全てにおいてほぼ同じ数が供給されている現実が見えてきます。(琵琶湖)
・ビニールのごみが多くてあまりよくないとおもいました。なぜかというと、ビニールはとけないから川に入ってもずっとのこってしまうからです。(大栗川、村山川)
・台風19号の後のペットボトルの漂着数が、台風15号の大水によるペットボトルの漂着数より断然少ない。15号の大水によって大方流されたことによるのか。(小畔川)
・友達と協力してごみ拾いができたのがよかった。○川がきれいになってよかった。これからも川を大切にしたい。これからもきれいな川であってほしい。もっときれいな川になってほしい。 川にごみを捨てないようにしたい。(鮎喰川)
・川はすてきな財産です。清掃することで、自分の心もきれいになったきがします。(黒目川)

・・・このように、調査をすることで、
ごみばかりでなく周囲の環境にも目がいき、何でごみがあるのか?を考えられました。

◎清涼飲料関連の業界団体に結果を報告しました
日本の清涼飲料ペットボトルの出荷本数は244億本、
ペットボトルリサイクル率は84.6%です(PETボトルリサイクル推進協議会のデータ2018年度より)
清涼飲料業界は、お客様、政府、自治体、関連団体等と連携しながら“2030年までにPETボトルの100%有効利用を目指す”と宣言しています。
きちんと回収されないと、川や海などに流出することにもつながります。
PETボトルリサイクル推進協議会の専務理事からは、『決められた回収場所にきちんと出すことが大切です』。
全国清涼飲料連合会の企画部長からは、『混ぜればごみ、分ければ資源。自販機脇の空容器リサイクルボックスには、清涼飲料の空容器だけを戻してください』 とのお話をいただきました。
企業・業界団体、市民が共に自然界に散乱するペットボトルを減らさなくてはなりません。

◎結果レポートのダウンロード
『 水辺のごみ見っけ!2019の結果』(概要版・1ページ)[PDF:0.4MB]

2019調査結果(概要版)

『 水辺のごみ見っけ!2019の結果パンフレット』(A4判・4ページ)[PDF:3.6MB]
 
  


~~~2019年調査実施団体(掲載希望しない団体を除く)~~~ ☆☆ありがとうございました☆☆
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※☆印は、関連団体でもたくさん調査いただいています。
※身近な水環境の全国一斉調査と共にたくさん報告をいただきました。
※11月10日を川ごみゼロの日とし、BLUE SHIPと連携しました。

◎本調査は、公益財団法人河川財団による河川基金の助成を受けて実施しました。