2018年11月24日(土)長野県下諏訪町の下諏訪総合文化センターにおいて
第4回川ごみサミットin下諏訪を開催しました。
今回のサミットのテーマは、「世代をつなぐ、持続可能な活動をつなぐ」。
長野・諏訪地域からも多く参加いただき、130名が参加。
小学生の活動発表、市民団体・企業・行政からの話題提供などを盛り込みながら、
多様な主体との意見交換、世代を越えた交流などで、湖・川・海へとつながる
水辺のごみ問題の解決を共に考えました。
【オープニング】
諏訪大社で7年に一度行われている御柱祭の映像をバックに
下諏訪町木遣保存会の皆さんの、澄みわたる木遣唄で幕開け。
会場の参加者も「ヨイサ ヨイサ」の掛け声を合わせ、会場が一体となって開会しました。
【開会挨拶・趣旨説明】
主催者のひとつである全国川ごみネットワークの亀山座長より
下諏訪町での開催する意義を、
事務局からは川ごみサミット開催の経緯と、最近の動向による川ごみ対策の必要性、そして今回のサミットの開催趣旨が伝えられました。
【挨拶】
下諏訪町 青木悟町長、下諏訪町町議会議長 林元夫様、
長野県議会議員 浜章吉様より、それぞれ、開会にあたってのご挨拶をいただきました。
【諏訪湖のこれまで】
かつては、湖水浴、スケートが楽しまれていた諏訪湖でしたが、昭和40年代からコンクリート護岸となり、水質も悪化、アオコが盛り上がり、ごみが溜まり、近寄りがたい存在へとなってしまいました。
これではいけないと、住民が立ち上がり、大人も子どもも一緒になってごみを拾い、湖岸清掃をはじめました。下水道整備、人口渚の整備なども合い重なり、今では人々も近づけるようになり親しまれています。
昔の姿を取り戻してきた諏訪湖。よかったと思われる諏訪湖を次の世代に伝えたいと
スライドショーで映像とともに紹介されました。
【第Ⅰ部<世代をつなぐ>】
はじめに、諏訪湖クラブの会長でもある信州大学名誉教授の沖野外輝夫先生から、諏訪湖の環境改善に向け、諏訪地域で行われている様々な取り組みなどについて紹介いただきました。
◆環境学習の事例発表
下諏訪町立下諏訪南小学校6年3組のみなさんは、学校の中庭にビオトープを造り、
全校児童が親しめるような世話をしています。その様子と感じたことを発表。
また、環境学習授業では、諏訪湖の環境、ごみによる影響などを学び、
湖岸清掃では、多くのごみがあることに驚いたこと、
ごみを減らすためにできることを考えたことなどを元気に発表しました。
そして、ごみを減らすことを考えた中で出た疑問と、
「危機感を持ちましょう!!」のメッセージを会場に投げかけました。
◆ディスカッション
下諏訪町青木悟町長、
一般社団法人JEAN事務局長小島あずささん、
諏訪圏青年会議所専務理事牛山光さんが檀上に上がりました。
子どもたちから質問が次々に出され、登壇されたみなさんがそれぞれ丁寧に回答しながら、諏訪湖のごみの問題について会場とともに考えました。
子どもたちからの質問
〇大人はなぜポイ捨てするの?
〇使ったらすぐ捨てるのはどうして?
〇ごみを捨てないように呼びかける看板をおかないの?
〇諏訪湖にはなんでこんなのごみが多いの?
〇諏訪湖のそうじをするイベントをもっと増やさないの?
〇諏訪湖のまわりに自動販売機とか、ごみを出すものをおかないほうがいいのでは?
【交流タイム】
休憩時間には、ロビーに展示されていた、子どもたちの発表模造紙の前で、
子どもたちに活動を直接教えてもらうなど交流をしました。
下諏訪北小学校6年1組のみなさんの模造紙の前には多くの人が集まり、
発表と質問などの交流が盛り上がりました。
【第Ⅱ部<持続可能な活動をつなぐ>】
NPO法人パートナーシップオフィス 金子博さん、下諏訪町諏訪湖浄化推進連絡
協議会 小口智徳さんの進行で第Ⅱ部が進行。3つの小テーマに分け、それぞれで
話題提供をいただきました。
(1)地域をつなぐ
〇日本電産サンキョー(株)
総務グループ 安藤匠さん
〇国土交通省天竜川上流河川事務所
矢澤聖一さん
から、地域の企業としての諏訪湖アダプトプログラムの取り組み、
諏訪湖を源流とする天竜川上流部で行われている環境美化活動や地域の団体とのつながりなどについて話題提供いただきました。
(2)啓発
〇ふるさと清掃運動会 亀山久雄さん
〇諏訪湖ボーイズ&ガールズの3名の高校生
から、ごみ拾いを通じて、多くの人たちが川に集まり、活動し、交流するようすなどについて、それぞれ紹介いただきました。
(3)人をつなぐ
〇国土交通省 水管理・国土保全局
河川環境課 青地絢美さん
〇環境省 水・大気環境局
海洋環境室 福井和樹さん
から、ごみと河川との関係や取組み、海洋ごみ削減のためのごみ発生抑制に関する取り組みなどを紹介いただきました。
それぞれ、会場からも質問や各地での取り組み、関連する意見などが次々と出され、
会場参加者も交えた活発な意見交換が行われました。
【まとめ】
NPO法人水環境交流会 山道省三さんから
このように、川やごみに関する活動を紹介しあい、学びあうことが大切。ごみ拾いが地味で真面目なことだけではなく素敵なものにし、ごみ拾いをファッション、文化にまで高めたい。今回は小学生・高校生が参加され、次の世代に良い環境を引き継いでいかねばならないことなどでまとめられました。
【閉会挨拶】
主催のひとつである下諏訪町諏訪湖浄化推進連絡協議会 大和久子さんによる
閉会の挨拶で「第4回川ごみサミットin下諏訪」の幕を閉じました。
◎当日の発表資料はこちらから⇒ 当日発表資料(第4回川ごみサミットin下諏訪)
※本事業は、「下諏訪町町制施行125周年記念事業」の一環として実施しました
※本事業は、公益財団法人河川財団による河川基金の助成を受けています